重症心身障害児(者)の在宅看護・介護の研修(R5 3回目)
令和5年11月4日に重症心身障害児(者)の在宅看護・介護の研修を、看護師・ヘルパーさんに対して行いました。
他の事業所からも4名の参加がありました。
講師はグレース訪問看護リハビリステーションの看護師で、長年、重心障害児などの在宅看護を経験している看護師の方です。
まず、重症心身障害児(者)に特徴として、IQや運動機能の制限、脳障害、摂食・嚥下障害・呼吸障害で感染しやすいという点があります。臨床時にはてんかんが6割以上にみられ、筋緊張、姿勢維持が難しく、骨折しやいなども特徴です。こうしたことから呼吸ケアやてんかんケア、循環器ケア、骨折ケアなどを注意して行う必要があります。
筋緊張が高く、姿勢を維持するのが難しいので、移乗の仕方にも注意がいります。腰と臀部をしっかり支え姿勢を伸ばすことが基本です。
医療的ケアが必要なお子さんが生まれると家族支援も必須となります。誕生の喜びよりショックが大きい場合もあります。 本来は子供は家族関係をリードする存在となりますが、障がい児の場合は家族が、この子には何が必要で家族全体が無理なく過ごすには何を優先するかを探していくことになります。
家族は看護師やヘルパーの支援者のの態度を敏感に感じているので、子供と家族の理解者となり信頼関係を築くことが大切です。 母からすると出産がゴールになってしまい、育児と切り離されることがあります。 こうしたことから、気持ちを表現しやすい関係を作り、家族の想いを客観的に受け止め、支援者自身のセルフケアも大切にるることが、看護師・ヘルパーに求められます。また父・母だけでなく、兄弟児の支援も必要となります。
講義のあと、ヘルパーさんから今までの障害児支援での感想や家族のかかわり方について経験談が出ました。
入浴に障害児を入れているヘルパーさんからは、研修での学びと経験が結びついてきました。
高齢者と障害者を支援しているグレースホームヘルプ・グレース訪問看護リハビリステーションにとっては、20人以上が集まり良い研修会となりました。